高浜原発3号機の再稼働、30キロ圏へのヨウ素剤配布手順、10市町が未定 
Newsソース 2016/01/30  朝日新聞 
ヨウ素剤の配布手順、10市町が未定 高浜30キロ圏内
 
原発事故で出る放射性物質による甲状腺がんの発症を低減させる安定ヨウ素剤について、関西電力高浜原発福井県高浜町)30キロ圏内の3府県12市町が緊急時の住民配布を国に求められているが、10市町で手順が決まっていないことがわかった。高浜3号機は29日に再稼働されるが、被曝(ひばく)の防護策はまだ整っていない。

 原子力規制庁安定ヨウ素剤について備蓄や配布、服用の方法を定めている。原発30キロ圏では過酷事故が起きれば屋内退避し、その後は空間の放射線量などに応じて一時移転や避難をする。安定ヨウ素剤甲状腺がんの発症を低減させる効果があり、移転や避難が必要な緊急時に服用する。原則、国の原子力規制委員会が必要性を判断し、原子力災害対策本部が指示する。

 放射性物質「放射性ヨウ素」が体内に入る前でなければ効き目は薄く、服用のタイミングに左右される。

 30キロ圏内の12市町に取材したところ、全市町が備蓄していた。だが、配布・服用の手順が決まっているかどうか12市町に尋ねると、京都府伊根町は「決めていない」と回答。京都府宮津市福知山市綾部市舞鶴市京丹波町南丹市福井県おおい町、小浜市若狭町の9市町が「検討中」とした。

 伊根町は「京都府全体で具体策を決める動きになると思うが、まだその動きがない」。若狭町の担当者は「昨年10月の訓練に参加したが、配布時間の短縮など課題は多く、手順は確定できない」と述べる。

 一方、滋賀県高島市と、福井県高浜町は「決めている」と回答した。高島市の担当者は「特別に手順をつくったのではなく、県の計画に基づく市の地域防災計画に盛り込まれている」と話す。

 備蓄場所にも課題はある。国は災害が原発事故だけにとどまらないと想定し、学校や幼稚園、病院、保健センターなどに分けて備蓄するよう求める。だが、京都府の7市町はいずれも「1カ所」。伊根町を除く6市町が備蓄場所の増加を検討中とした。「3カ所」あるという福井県おおい町も「学校や保育園での備蓄の必要性を検討しているが、方針は未定」という。

戻 る