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 <北朝鮮が5度目の核実験>対北制裁強化、中ロが難色も 安保理協議へ 
記事ソース 中日新聞
2016/09/11
対北制裁強化、中ロが難色も 安保理協議へ


【ニューヨーク=東條仁史】国連安全保障理事会は九日、北朝鮮が五回目の核実験を強行したことに対応し、制裁強化に向けた協議を始める方針を明らかにした。ただ、過去の制裁決議では各国の履行が不十分だった上、北朝鮮の「制裁逃れ」もあり、核兵器開発の抑止効果は限定的だった。一方、厳しい制裁追加に対しては、北朝鮮の後ろ盾である中国、ロシアが難色を示すのは必至だ。

 安保理は九日、日米韓の要請に基づき、緊急会合を開催し、核実験は明白な安保理決議違反で「平和と安全保障の脅威だ」と非難する報道声明を発表。経済制裁などを規定する国連憲章四一条に基づき「適切な措置」を取るため、作業を即座に始めると明記した。

 今年一月の核実験を受け、安保理が三月に採択した制裁決議には、北朝鮮発着の全貨物への検査義務づけなどが盛り込まれた。「ヒト・カネ・モノ」の動きを制限する「過去二十年で最も強力な制裁」(米国のパワー国連大使)となった。

 ただ、履行を怠っても罰則規定はなく、各国の自主性に委ねられている。北朝鮮が友好的な貿易相手や外交特権を使い、制裁を逃れてきた実態が北朝鮮制裁委員会の報告書で判明。制裁効果は限定的で、相次ぐ弾道ミサイル発射など挑発行動がエスカレートしているのが現状だ。

 日本の別所浩郎(こうろう)国連大使は、緊急会合後に「日本政府は新たな制裁決議を求める」と強調。韓国の呉俊(オジュン)国連大使も「既存の制裁が機能していないなら強化するべきだ。その余地はある」と訴えた。