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発電機を搭載した5人乗り電気自動車、ガソリンを燃料に走り続ける

日産自動車が新しいタイプの5人乗り電気自動車を発売した。発電専用ガソリンエンジンで作った電力バッテリーに蓄えながら、モーターだけで走る仕組みになっている。従来の電気自動車のように充電する必要がなく、しかも同型のガソリン車と比べて燃費を約1.4倍に改善できる。
[石田雅也,スマートジャパン]


これは電気自動車なのか、それともハイブリッド車なのか。しかし内部の構造はどちらとも違う。日産自動車が11月2日に発売した「NOTE e-POWER」は従来の5人乗りガソリン車「NOTE」と外観が同じだが、ガソリンエンジンとモーターの両方を搭載している(図1)





ただしガソリンエンジンでは走らずに、エンジンを回して電力を作ってモーターだけで走る。エンジンとモーターを組み合わせて走るハイブリッド車ではなくて、ガソリンエンジン発電機を搭載した電気自動車である(図2)。バッテリーだけを搭載した電気自動車と違って、充電を必要としない点が最大の特徴だ。ガソリンを補充しながら長距離を走ることができる。




発電専用のエンジンには発電モーターが組み込まれている。ガソリン燃料にエンジンが回転して、モーターで発電した電力を駆動用バッテリーに蓄電する仕組みだ(図3)。さらにバッテリーから駆動モーターに電力を供給して回転力で走る。





この駆動モーターと電力変換用のインバーターは電気自動車の「日産リーフ」に搭載しているものと同じだ(図4)。モーターの最高出力は80kW(キロワット)を発揮する。駆動用バッテリーも同様にリチウムイオン電池を採用したが、リーフのように大量の電力を蓄えておく必要がないために小さな容量で済む。





高価なリチウムイオン電池が小容量で済んだことで価格を安く抑えることができた。本体価格グレードによって139万円~224万円と手ごろな範囲だ。一方の日産リーフは247万円~407万円でワンランク上の価格帯に入る。


 坂道では発電モーターも電力を供給

 新発売の「NOTE e-POWER」には4種類の電力供給モードがある。平坦を走っている状態では、バッテリーの残量によってエンジンをON/OFFさせる(図5)。電力の残量が多ければ、通常の電気自動車と同様にバッテリーから駆動モーターに電力を供給して走行する。エンジンが停止しているため走行音は極めて小さい。





電力の残量が少なくなるとエンジンを動かして発電する。発電モーターからバッテリーに電力を送って充電しながら、バッテリーの電力を駆動モーターに供給して走る。エンジンの最高出力は58kWあるため、通常の走行状態であれば駆動モーターが消費する電力よりも多くの電力を作ってバッテリーに蓄えることが可能だ。

 急な加速坂道を登る時には、発電モーターから駆動モーターに電力を直接送って、バッテリーからの電力と合わせてモーターをフル回転させる(図6)。逆に減速時や坂道を下る時には、駆動モーターの回転に逆らう作用で回生エネルギーが発生する。そのエネルギーで駆動用モーターが電力を作ってバッテリーの充電量を増やすことができる。





こうした4つの電力供給モードを組み合わせてガソリンの消費量を抑える。「NOTE e-POWER」の燃費JC08モードで34.0~37.2km/l(キロメートル/リットル)になる。ガソリン車の「NOTE」の燃費は23.4~26.2km/lで、それと比べて約1.4倍の高い燃費が期待できる。トヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」の標準モデルの燃費は37.2km/lである。

 日産自動車は価格帯もプリウスと同等に設定した。電気自動車ならではのモーター駆動の走行性と静かさで対抗する。従来の電気自動車は航続距離の短さや充電の必要性から利用者を拡大することがむずかしかった。この課題を「NOTE e-POWER」で解消して普及を図る狙いだ。


記事ソース スマートジャパン
2016/11/04 より
 日産から充電専用エンジン+発電機を搭載して、充電設備での時間のかかる駆動用バッテリーへの充電を不要にして
駆動用バッテリーの充電で電力を強化した5人乗り電気自動車、発電燃料はガソリン
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